金沢市持続可能な社会を形成するための連絡会ニュース
 第6号  平成13年6月15日発行
 気象庁が6月4日発表した今年の春(3月〜5月)の気候統計値によると、期間中の降水量は、金沢が272.5_で平年の60%、長崎で186.5_で平年の40%にとどまるなど、12地点で観測史上最小を記録しました。
 金沢地方気象台によると、県内で平年の7割以上の降水量があったのは珠洲の258_のみ。日本列島が帯状の高気圧に覆われる日が多かったことが原因のようです。3月は、降雪量の累計が金沢の44aをはじめ広島など4地点で過去最多を記録した一方で、5月の月平均気温は輪島、富山など4地点で観測史上最高となり、寒暖の差が大きい今春でした。
 県内は6月9日に梅雨入りしましたが、例年と比べてどんな梅雨になるんでしょうか。
 さて、今号では、連絡会会員の地球温暖化対策コーナーを新たに設け、最新の話題とともにお伝えします。
地球温暖化防止実行計画を14社が策定
 さる6月1日、金沢市保健所3階健康ホールで、初めての地球温暖化防止実行計画認定証授与式が行われました。 今回認定を受けたのは、今年5月までに策定した14社で、山出金沢市長から「地球温暖化防止に積極的に取り組んでいる事業者である」とした認定証が手渡されました。
 今回計画を策定した14社は次のとおりです。
 株式会社国土開発センター
 株式会社高田組株式会社
 金沢環境サービス公社
 株式会社エヌ・ティ・ティエムイー北陸
 株式会社日本海コンサルタント
 株式会社東洋設計
 三菱電機システムサービス株式会社北陸支店
 日本たばこ産業株式会社金沢支店
 株式会社NTTデータ西日本支社金沢支店
 日機装株式会社金沢製作所
 アール・ビー・コントロールズ株式会社
 石川リコー株式会社
 株式会社熊谷組北陸支店
 明和工業株式会社
    (計画書提出順)
 各社の計画概要を見ることができます。
http://www.city.kanazawa.ishikawa.jp/kanho/

       地球温暖化防止実行計画認定証授与式

■地球温暖化防止実行計画研究会を設置
 今後企業が事業活動を進めていくにあたり、事務・事業から排出される温室効果ガスを削減していくことがますます求められます。
 連絡会では、各社の計画づくりに対し、これまで以上に支援していくため、全体会での勉強会とは別に研究会を設置する予定です。この中で地球温暖化防止実行計画づくりを段階的に進めていきたいと考えています。幹事会員だけでなく、一般会員の参加も求めていきます。
 詳しくは事務局(環境保全課内)
                 рQ34−5132まで
 共用の会議室や玄関ホールなどを除いて事務室、工場などは1996年に全てプルスイッチ式蛍光灯に変更しました。窓際や作業員のいない箇所など不要なところは全て電気を消しています。生産量が増えるとどうしてもエネルギーが増えますが、設備改善を省エネ型等環境配慮型に持っていくことにより、できるだけ定時間内に仕事を終えられるようにしています。現在、本社は増改築工事中ですが、これに併せて、初めて省エネタイプの受電設備を導入しました。
 ■電気料、年間300万円のコストダウン
 これまで社内のエアコンは1つのスイッチで3台同時稼働になっていましたが、1機1台のリモコン型に順次変更しています。また、トイレはすべて人感センサー式になっています。
 共用の会議室には、使用者がチェックするための点検表を備え、必ず確認させています。
 やはり環境への対応は目に見えるコスト削減につながるというのが大切です。1999年と2000年を比較すると、1年でおよそ300万円ほどのコスト削減につながりました。
 社員に自主規制させるところをまずどんどん取り組んでみて、その様子を見たうえで、デマンドコントロールにも取り組もうと考えています。

   会議室のスイッチ周辺には点検表、温度計も備えている
 ■2003年度にごみゼロエミッションをめざす
  廃棄物の分別を徹底させるために、分別ボックスに写真と名称、処理方法、処理費用、廃棄物の内容説明、禁止事項等を貼り付けて一目で分かるようにしています。
 事務用品の有効利用を進めるために各フロアに回収トレーを設置し、たまったものを総務課が集め、使えると判断したものについては会議室や玄関ホール、出荷場、公衆電話の横などに置いて使用自由としています。 ファイルも壊れるまで徹底的に使い回しするようにしています。
 このほかカップ麺容器をメーカーに頼んで植物繊維性の発砲スチロール容器に変更したり、自販機の飲み物類については炭酸飲料を除いて紙製容器に変更しています。
〜アール・ビー・コントロールズ梶`

 アール・ビー・コントロールズ鰍ヘ、厨房機器・給湯機器の製造メーカーであるリンナイ鰍フ100%子会社で、家庭用ガス石油機器などの点火器、安全制御装置をはじめ近年では家庭用空気清浄器や浄水器等の電子制御ユニットなどの設計・生産を行っています。観音堂町の本社のほか、鶴来・金石の2工場、そして韓国、中国に関連会社を設立しています。
 ■親会社リンナイへ取り組み報告
親会社であるリンナイ鰍ェ環境ISOを取得したのが1996年頃、この頃からグループ企業に対しても環境配慮が求められるようになってきました。電気、ガス、水、燃料などの使用量を毎月報告することになっています。そして、その取り組み状況はリンナイ本社も含めグループ各社と比較されるため、日頃から真剣な取り組みにつながっていると思います。もし、数値が上がったら、その理由の説明が求められますし、年に数回リンナイ環境部の監査が入り、事業所ごとに点数評価もされています。現在、グループの中では当社は3位くらいの取り組みとして評価されています。
 ■独立型プルスイッチ式蛍光灯に早くから転換







電気はプルスイッチ式 に全て変更している。 (手前の蛍光灯は消して いる)
 ■環境対策の推進体制
 各部門に環境推進委員を置き、各部門毎の取り組み報告を聞く環境報告会を定期的に開催しています。また、3ヶ月に1回、環境委員会のメンバーによる環境巡回が行われ、お互いの部署の良い取り組み、悪い取り組みについて写真を撮りながら確認しています。このほか、役員による監査も年2回行っています。
 リンナイから毎月環境社内報が送付されます。これを各部署に配布し、リンナイグループとしての環境活動への理解が深まるようにしています。
下請け企業や協力企業にも環境配慮活動に対し理解を深めてもらうため、ポスターやリンナイニュースを社長あてに送付したり、グリーン購入に積極的に取り組んでもらうよう通達を出しています。
 ■まず担当者が率先して始めること
 環境対策推進のためには、トップダウンによる指示がやはり最も有効です。
 また、環境委員会には、取締役に必ず入ってもらう必要があります。
          
新たな取り組みを始める時にはまず環境委員会のメンバーが率先して始める必要があります。
まだまだ取り組める対策はいろいろあります。これからも一層の取り組みを進めます。







環境管理室長の中山さん
 先進的な取り組みをご紹介ください
 会員の皆様の進めている環境対策やエコ商品などの情報をお寄せください。この紙面でご紹介させていただきます。
環境トピックス
 ■経済産業省、工場の省エネ達成度を調査5/1日経)
 経済産業省は全国の大規模工場を対象に、省エネルギー対策の実施状況を調査する。省エネルギー法が定める基準を順守しているかどうかを点数化し、一定の点数以下の工場に対しては立ち入り検査や合理化計画の策定命令などの措置をとる。今年度は鉄鋼、非鉄金属など約800工場を調査する予定。
 ■環境会計350社に急増(6/13日経)
 環境省が東京・大阪・名古屋証券取引所上場企業と従業員500人以上の非上場企業計6,400社を対象に環境会計の導入調査を行った結果、2001年3月期末は約350社と一年前に比べ約12倍に急増した。環境会計の導入を検討している企業も約650社あり、導入企業は一段と拡大する見通しだ。
 ■環境省、産廃投棄対策
         積極的な処分・告発促す(6/15朝日)
 産業廃棄物の違法投棄による被害を防ぐため 環境省は自治体が悪質な業者などにどう対応すべきかを「行政処分の指針」としてまとめた。
 指針では、具体的に最も重い処分である「営業許可の取り消し」の対象として、@許可を得ないまま勝手に処分場の規模を拡大A産業廃棄物などの不法投棄B施設改善や使用停止命令への違反など16のケースを列挙。このほか使用前の検査を怠れば「60日間の営業停止」、立ち入り検査や報告の拒否については「30日間の営業停止」などの処分内容を明示している。国がこうした問題での行政処分の指針をまとめるのは今回が初めてで、先月下旬に全国の都道府県や指定市通知されている。
 ■リサイクル型素材の需要急増
           グリーン購入広がる(6/15日経)
再生紙や再生合成樹脂などリサイクル型素材の需要が増えている。グリーン購入法が4月に施行されたためだ。官公庁だけでなく民間企業の関心も高く、メーカー各社は“特需”に追われている。低迷する商品市況の中で、環境にやさしい素材の市場にはひと味違った風景が広がっている。
 情報交差点は、環境に関する様々な情報コーナーです。
 掲載をご希望される方は事務局までご連絡ください。
 ■(財)石川県産業創出支援機構からのお知らせ
@石川県産業大学経営講座
   「ISO内部環境監査員養成支援セミナー」
規格取得を検討、準備中の中小企業、また、既に規格取得済みの企業の環境管理・監査担当者等を対象に開催します。
◇第1回  8月23日
  第2回  9月19日(水)、20日(木)
  第3回 10月18日(木)、19日(金)
◇場所  石川県地場産業振興センター新館4階
◇講師  鞄本環境認証機構環境主任審査員
                     溝口 昭氏  
◇定員 各回とも20名(先着順)
◇料金  20,000円/人(テキストおよび修了試験受験料等を含む)
A環境管理・監査制度対応講習会
◇日時 7月10日(火)13:00〜16:50
◇場所 石川県地場産業振興センター 
◇講師 (社)産業環境管理協会
      環境管理普及課長 岩田 修正氏
◇定員 130名  ※締切 7月5日(木)
◇参加費 無料
B循環型社会対応講習会
 〜家電リサイクル法の仕組みと
     最近の関係各界の動向〜

◇日時 7月27日(金)13:30〜16:00
◇場所 石川県地場産業振興センター
◇講師 企業総合事業団環境安全対応委員
             田口 計介氏
◇参加費 無料
  @、A、Bいずれも
問い合わせ (財)石川県産業創出支援機構
         267-1244
http://www.isico.or.jp/


金沢市持続可能な社会を形成するための連絡会
事務局(金沢市環境保全課内)
〒920-0024 金沢市西念町3丁目4番25号
076-234-5132 FAX076-220-2518
E-mail:kanho@city.kanazawa.ishikawa.jp

 ■第8回持続可能な社会を形成するための連絡会
「R−economyへの挑戦!
  ニューオータニ
    循環型リサイクルシステム」
 次回の連絡会では、エネルギーゼロエミションや生ごみの100%堆肥化など独自の循環システム構築により、利益を生み出しているホテルニューオータニの取り組みについてご講演いただきます。
◇日時 7月13日(金)14:00〜16:00
◇場所 金沢市保健所3階健康ホール(西念町)
◇講師 ホテルニューオータニ
       ファシリティーマネージメント部長
                 和田 孝一氏
◇対象 連絡会会員を対象としますが、この機会に連絡会に加入いただければ、講演会に参加できます。事前に事務局までご連絡ください。当日、連絡会の年会費1,000円を受付にてお渡しください。
問い合わせ
 金沢市持続可能な社会を形成するための連絡会
 事務局(金沢市環境保全課内)234−5132


 ■ドイツに学ぶ環境講演会(無料)
◇日時  6月28日(木)13:30〜15:30
◇場所  石川県文教会館(金沢市尾山町)
◇内容  ドイツにおける環境保全活動の事例
       〜日々の活動からの実践例〜
◇講師  ラルフ・フーフナーゲル氏(フライブルク市)
◇申込  電話、FAX、E−mailで
◇その他  駐車場はありませんのでご注意を
問い合わせ
  (社)いしかわ環境パートナーシップ県民会議
  尾山町10番5号県民エコステーション内
232−3991 FAX232−3992
E-mail:
info@eco-partner.net